2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「ハウス・オブ・グッチ」

グッチオ・グッチによって一九二一年に創業されたイタリアのファッションブランドGUCCIの創業家の興亡に目を凝らしつづけた159分でした。一九七八年からおよそ二十年にわたるグッチ家の繁栄、抗争、確執、悪行、愛憎などを盛り込んだ長尺のドラマをだれるこ…

真珠湾攻撃と俳句

十二月。それまで忘れていても月はじめになると歳時記を手にするのが長年のくせというか習慣になっている。 「路地ぬけてゆく人声や十二月」(鈴木真砂女) どうして十二月なのかと思わぬでもないが、ほかの月と違って音数が五音なので坐りがいいね。 「どぜ…

芥川龍之介を読もう!(二)

まずはネットにある青空文庫の芥川龍之介全作品を読んでみることをことしの読書の抱負とした。これを書いているいま、すでにとりかかっていて、王朝もの、切支丹もの、日本や支那の古典、説話に題材をとったものなど多彩な作品世界に魅せられている。これま…

芥川龍之介を読もう!(一)

昨年の暮れ、鬼に笑われたくないけれど、来年二0二二年の読書の第一目標を芥川龍之介全集の通読とした。テキストはネット上の青空文庫の芥川作品を集成し『筑摩全集類聚版芥川龍之介全集』に準拠して並べたものだから、げんみつには全集ではないが、とりあ…

「天才バイオリニストと消えた旋律」

一九五一年、将来を嘱望されている若手ヴァイオリニスト、ドヴィドル・ラパポートのデビューコンサートが開かれるその日、かれは忽然と姿を消した。リハーサルを終え、あとは本番を迎えるばかりだったのに。 冒頭に提出されたこの謎にたちまち引きつけられま…

マイ・ファニー・ヴァレンタイン

ジャズのスタンダードナンバーでいちばん歌われ、演奏される機会の多い曲はなんだろう。第一感は「 マイ・ファニー・ヴァレンタイン」( my funny valentine )で、ボーカル、インスツルメントゥル問わずいろんなアルバムに収められていて聴く機会が多いこと…

お年賀

明けましておめでとうございます 本年もよろしくお願い申し上げます 二0二二年一月一日 先ごろ古稀を迎えて感慨にひたっていたら、もう年男がめぐってきました。寅年の七十二歳、なにがめでたいと表向きは突っ張っているのですが、心のなかではよい年であっ…