2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧
一九七六年の中国の旅で、上海に泊まったのが錦江飯店というホテルだった。准海路から入った市内の中心地にある当地随一のクラシックホテルで、現地の通訳の方から「日中国交正常化のために訪中された田中角栄先生もここに滞在されました」と説明を受けたと…
十月からBS放送の「シネフィルイマジカ」が「シネフィルWOWOW」としてリニューアルされスタートした。早々に「バウンド」という映画を録画しておいたところ、これがなかなかの逸品で、幸先のよいリニューアルとなった。 監督、脚本は「マトリックス」のウォ…
諜報戦をめぐる出色の韓国映画であり、将来にわたりスパイスリラー映画史上の選り抜きの作品となるだろう。「韓国750万人動員の大ヒット作!」と謳われているのも当然である。 一九二0年代、日本統治下の京城。武装独立運動団体の義烈団が朝鮮総督府の爆破…
カッパドキアの奇岩群をまえにしてそれらしい漢字を並べてみた。 「青天白日朝 土耳古奇岩 言語不思至 吃驚茫然耳 何日我再来」 現地ガイド氏の計らいにより、予定になかったカッパドキアの石窟民家に案内していただいた。ガイド氏とご亭主が友人のあいだが…
十月十五日から二十四日にかけてトルコを旅した。旅程は成田空港からからドーハ経由でイスタンブール、そうしてトロイ、アルワイク、エフェソス、パムッカレ、コンヤ、カッパドキア、アンカラを廻りふたたびイスタンブールへ。帰路もドーハ経由で成田へ向か…
日中戦争の交戦国は中華民国だったから敗戦処理もこの政府となされるべきものだった。ところが一九五一年九月四日サンフランシスコのオペラハウスで日本と連合国側との戦争状態を終結させるための講和会議すなわちサンフランシスコ講和会議が開かれたときは…
大学院生のとき結婚して二年で離婚し、二十年が経つスーザン(エイミー・アダムス)のもとに、別れた夫エドワード(ジェイク・ギレンホール)から『ノクターナル・アニマルズ(夜の野獣たち)』というゲラ刷りの小説が送られてくる。 いま彼女は美術史を専攻…
一九七六年三月と七九年八月に北京を旅した。七六年のときは一月八日に周恩来が亡くなり、後継のトウ小平にたいする、いわゆる「四人組」からの批判が激しく展開されていた時期だった。毛沢東が亡くなったのはこの年の九月九日で、七九年に北京へ行った際に…
米国のロビー活動と諜報戦を巧みに組み合わせたスリリングな物語だ。 マキャベリストのキャリアウーマンを軸に銃規制法案をめぐる攻防を描いた脚本を執筆したのはジョナサン・ベレラ、脚本術を独学で学んだ元弁護士で、本作がはじめての作品というからおどろ…
鼎泰豊(ディンタイフォン)で点心を中心とした台湾料理を味わった。銀座や日本橋にも出店している有名レストランの本店だ。 はじめに海老がなかにあるもの、ついで豚肉、そうして野菜の小籠包(ショウロンポウ)が運ばれてくる。ここの点心料理は人気で「世…