銚子大橋と渡船場跡(春の銚子で 其ノ二)


坂東太郎の異名をもつ利根川群馬県利根郡みなかみ町にある大水上山に源を発し、茨城県神栖市と銚子の境において太平洋(鹿島灘)へと注ぐ。川のとちゅうが千葉と茨城との県境になっていて、対岸の茨城県側には鹿島アントラーズの練習場がある。
遠くに見えている橋は、銚子と茨城県波崎町とを結ぶ銚子大橋。初代の橋は一九六二年(昭和三十七年)に完成していて、橋長千二百三メートルは当時国内最大級を誇ったが、その後、車の大型化や塩害、老朽化にともない架替え工事が行われた。
手前は一九九六年(平成八年)に廃止された渡船場の跡。川本三郎『我もまた渚を枕 東京近郊ひとり旅』によれば渡し船はポンポン蒸気で、なぜか犬が一匹乗っていて、マスコットのように可愛がられていたという。機会があれば波崎町の渡船場跡へも行ってみたい。