ロカ岬と犬吠埼(西班牙と葡萄牙 其ノ四十七)

〈Onde a terra acaba e o mar começa〉左の写真は「ここに地終わり海始まる」と刻されたロカ岬の石碑。
ポルトガルから帰国し、三週間ほどして銚子へ行き、偶然ロカ岬と犬吠埼が友好関係にあるのを知った。大西洋に向かってルイス・デ・カモインスの詩の一節がしるされた石碑に対応して犬吠埼には写真右の太平洋に向かい「犬吠埼 ロカ岬友好記念碑」の石碑が建つ。ポルトガル産大理石オーロラ石が用いられたその石碑には「海終わり/陸始まる/犬吠埼/風と光と土と水/引き継ぐものは美しい」とある。
犬吠埼の記念碑は銚子市制施行六十周年及び種子島ポルトガル人が初めて到来した一五四三年から数えて「日葡友好四百五十年」にあたる一九九三年に建立されている。種子島への鉄砲伝来以降、ポルトガルから貿易商人と宣教師が来日して文物、信仰を伝えた。その影響の大きさは日本語になったポルトガル語(カステラ、パン、カルタ、ボタン、ロザリオ等々)からもうかがわれる。