「ローマでアモーレ」

先日MGMと20世紀FOXのロゴの入った封筒でウディ・アレンがプリントされたTシャツが送られてきた。すっかり忘れていたが、そういえばアレンのDVDボックスセットを買った際プレゼントの抽選に応募してあった。
そこでこれを着て「ローマでアモーレ」を観てきた。久しぶりに御本人が出演している。コンスタントに製作されてきたこの人の作品群は年中行事のように見つづけてきており、ぼくのこれまでの軌跡や思い出とともにある。
ウディ・アレンのローマ。「ミッドナイト・イン・パリ」とおなじく街並の映像を見ているだけでよい気分になる。おしゃれでたのしく肩のこらない群像ラブコメディだけれど美声の葬儀屋を歌劇場デビューさせる話は洗練されたユーモアとは言い難い。しかしそれだってほのぼのとした気持になる「いつか聴いた歌」であり、ぼくにはうれしい。
(六月十一日シネリーブル池袋)