ベギン会修道院(2015オランダ、ベルギーそしてパリ 其ノ三十三)

運河を進むクルージングは愛の湖公園でUターンする。ここはブリュージュの内港だったところで昔は船が忙しく往き来していたそうだ。いまはロマンティックな名前と雰囲気の公園となっていて鴨やカモメ、白鳥などが生息する。

公園と隣接しているのがベギン(ベギーヌ)会修道院、写真の白い建物がそれで(現在はベネディクト派の修道院

賑わう町とさほど離れていないにもかかわらずとても静かな空間だ。

ベギン会修道院は女性の自律・自立を重視した女子修道会だから作業場の備わった構造となっている。なお、ブルージュをはじめフランドル地方に残る十三のベギン会修道院ユネスコ世界遺産に登録されている。

『死都ブリュージュ』では主人公ユーグの家に雇われている年老いた家政婦バルブが本修道会の信者で「たびたびの修道院通いや敬虔な習性から、彼女には沈黙が身につき、歩き方も教会の舗石に慣れたあの滑るような足どりになって」いるのだった。

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