アムステルダム中央駅(2015オランダ、ベルギーそしてパリ 其ノ八)

運河を前にしてアムステルダム中央駅が建っている。一八八九年に開業したオランダ鉄道の駅で、中央駅の名の通りメトロ、トラム、バス、フェリーが発着する。鉄道に限れば一日三十万人が利用しているとのことだ。

ちょうど駅舎の前をトラムが走っていた。そして運河はここを基点として放射状に張り巡らされている。

駅舎を設計したのはP.J.H.カイペルスとA.L.ファン・ゲントという二人の建築家で、これに先立ちカイペルスはアムステルダム国立美術館を設計していて中央駅と国立美術館とはよく似たたたずまいだ。

類似といえば赤いレンガと横に長い構造は東京駅の丸の内側駅舎を思わせる。東京駅の竣工は一九一四年、一説によると設計者の辰野金吾アムステルダム中央駅をモデルにしたというが、どうやら俗説らしい。しかし、雰囲気が似ているのはたしかで、二00六年四月十一日両駅は姉妹駅となった。

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