カッパドキア(土耳古の旅 其ノ三十三)

一面に奇岩がそびえるギョレメ国立公園。1985年にユネスコ世界遺産リストに加えられた野外の博物館である。
奇抜で不思議な景観はいくら見つづけても飽きない。なかには岩の頂上まで登れるところもあり、時間があれば行ってみたかったけれど、残念ながらそうした余裕はなかった。
わたしはオプションを付けなかったが、ネット上のある旅行記には気球に乗って空から見たカッパドキアはまるでどこか違う惑星を訪れているかのような気持になると書かれてあった。
奇岩群は「妖精の煙突」の愛称があるのだが、わたしの第一感はヴェネツィアの入り組んだ水路が山岳にシフトすればこんなふうになるのかなといったもので、水の都ヴェネツィアが岩の都カッパドキアに変身したような錯覚に陥るのだった。