グラン・プラスからつづく商店街ガリル・サンチュベールは一八四七年に完成したヨーロッパ最古のアーケードのひとつで、カフェや有名なチョコレート店、内外の高級ブランド店などがならぶ。ネオ・クラシック様式とネオ・イタリア様式からなる瀟洒な商店街と紹介されていて、建築様式は門外漢でよくわからないけれど、ミラノの大聖堂に近いアーケードと似ているところはネオ・イタリア様式なのだろう。
ゴディバというチョコレート店でおみやげを買った。若い女性の店員が応対してくれたが、英語が当方とほぼおなじくらいだったので、中国語を話すの、と訊いてみたところ、台湾系の方で、わたしは英語より中国語がすこしだけましだからと言うと、さっそく中国語に切りかえて応じてくれた。
「ゴディバ」は日本でも有名ですかと質問され、わたしは今回の旅ではじめて知ったが、失望させるのも申しわけないので、有名ですよと答えるとよろこんでいた。帰国して気がついたが、ご近所の上野駅にもゴディバがあった。