鶯歌(2015初夏台湾 其ノ二十九)


今回の旅で最後に訪れた鶯歌陶瓷老街はしっとりとした、のどかで、素朴なところだった。台北駅から鉄道で三十分ほどしかかからず、三峡老街にも近い。
台湾の陶器はほとんどこの地で作られている。日本の○○焼というのと違って鶯歌焼といったブランドがあるわけではない。謙虚なんでしょうか。
陶磁器とその関連物を扱う商店は多く、ショッピングがたのしめる。もっともわたしは陶磁器には目が利かないし、ふところ具合からして日用小物、雑貨を中心に見て廻り、お箸やスプーンを買ったが、それでもしゃれた茶器の誘惑には勝てなかった。台北で買うよりだいぶんお得だそうで、お土産用にいくつか買うと値引きをしてくれ、最後にはポケットの有り金を見せて、このあと帰国するのだからまけてちょうだい、と言って竹製の扇子をせしめた。
台湾、またふらりと遊びに来るから、よろしくね。(おわり)