旅の終りに(2015オランダ、ベルギーそしてパリ 其ノ六十四)

凱旋門売店で買い物をして、そのあと再びシャンゼリゼ通りをコンコルド広場に向けて散歩した。

凱旋門ノ正中ヨリ、『シヤンゼルゼー』ノ広衢ヲスキ、其衝当(ツキアタリ)ニ「チュロリー」宮アリ、宮門ノ前ニ、又一場ノ広区ヲ開ケルヲ、『コンゴルト』ノ苑ト云フ、巨大ナル石磐ヲオキ水ヲ噴跳シ、石彫ノ大像盤ヲ環シテ立ツ、中央ニハ埃及(エヂプト)国ヨリ遷シタル『オブリスキ』塔ヲ建テタリ」。

つまり久米邦武編『米欧回覧実記』にあるのとおなじコースをたどったしだいで、特命全権大使の一行が見たもので、いまもそのままのものは多い。ヨーロッパ旅行のたのしみのひとつである。

コンコルド広場で一休みしたあとはルーブル美術館へ行ったが入館する時間はなく、オペラ座へ出て界隈を廻り、近くのレストランでゆっくりと食事とワインのときを過ごすと日はとっぷり暮れていた。ルーブルの地下駅からホテルに帰ったが美術館の庭から遠くにエッフェルが見えていた。(おわり)

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