ポストイナ鍾乳洞(2016晩秋のバルカン 其ノ五十五)


今回の旅の最後の観光地はスロベニアポストイナ近郊にある鍾乳洞。スロベニアは国土の半分近くが石灰岩でできたカルスト台地となっていて多くの洞窟があるが、なかでも有名なのがポストイナ鍾乳洞だ。
一八一八年、当時オーストリアの皇太子だったフェルディナント一世が訪問するにあたって準備をしているうちに発見され、翌年八月に皇太子が訪れて以後広く知られるようになった。
写真にある中空上に氷柱のように垂れている鍾乳管はスパゲティと呼ばれている。
観光コースはおよそ5kmでそのうち3.7kmに二線の軌道が敷かれてトロッコ状の電車が走っている。鍾乳石に囲まれたコンサートホールは一万人を収容する。第一次大戦中、ロシア軍の捕虜たちが土木工事をしてつくった橋がありロシア橋と名付けられている。というふうにずいぶんと規模は大きい。ちなみにこの世界最大級の鍾乳洞の最大深度は115mある。