シテ島(2015オランダ、ベルギーそしてパリ 其ノ五十七)

セーヌ川の中州シテ島は「パリ発祥の地」とされ、ノートルダム大聖堂のほかにパリ警視庁や最高裁判所、パリ市民病院などが建つ。並べるとお堅いイメージになるが、ご覧のように昔ながらの市も立っているし、川沿いをジョギングする人も多い。

島へ架橋する橋のうち現存するもっとも古い橋がポンヌフで、フランス語では新しい橋を意味している。ミラボー橋とともにいちばん有名な橋でもある。

岩倉具視を長とする特命全権大使が横浜港を出発したのが明治四年(1871年)十一月で、アメリカに八か月滞在したあとヨーロッパを訪れている。もちろんパリではノートルダム大聖堂を訪れていてローマのサン・ピエトロ大聖堂フィレンツェサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂を列記したうえで「其建築ノ美、日本ノ本願寺ニ比スレバ、大廈ト草庵ノゴトシ」と述べている。そこまで言っちゃ本願寺がかわいそうだよ。

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