基隆中正公園(2015初夏台湾 其ノ二十二)


日清戦争の結果一八九五年に日本は台湾を植民地とした。日本統治時代、海軍が駐留する軍港は基隆で要塞地帯として指定されていた。接収した時点では水深が浅く岩礁も多かったが、大型船舶が停泊可能な近代的な港湾として整備された。
その結果、基隆は日本内地との貿易港としても繁栄し、急速に都市化が進展した。軍事面と経済面での重要性から太平洋戦争中、米軍の攻撃を受けている。そして現在、ここは台湾北部の港湾都市として、輸出入取扱総額台湾一の港湾として重要な機能を果たしている。
写真は基隆港の東側にある同市最大の公園、基隆中正公園。バスケットコートやテニスコートなどを備えた市民の憩いの場所となっている。港全体が見渡せる小高い山の上にあり、日本統治時代は台湾八景のひとつに選ばれていた。