エティハド航空で成田からアブダビ空港へ、このかんおよそ十二時間、アブダビで四時間待機してミラノ、マルペンサ空港へ七時間の飛行はなかなか辛いものがあったが、この苦労を厭っていてはお安い旅行はできない。
映画を観て過ごそうと日本語字幕や吹替え作品を探したが皆無で、語学力の乏しい身を嘆いた。さいわい回数を重ねている「カサブランカ」があり、今回はときどき中断しては使用されている楽曲をiPhoneで検索してあれこれ聴いて遊んだ。
この映画はリックとイルザの愛のテーマ As Time Goes Byが突出して有名だが、ほかにもいい曲が用いられており、たとえばイルザが現れる前の「リックの店」のシーンではピアニストのサムがIt had to be youやShineを弾き、歌っている。そこで前者を「恋人たちの予感」のサウンドトラックで、後者をベニー・グッドマンのスモールコンボで聴いた。時の過ぎゆくままに。
