聖母ピラール教会(西班牙と葡萄牙 其ノ十二)


サラゴサの聖母ピラール教会(ヌエストラ・セニョーラ・デル・ピラール聖堂)。ピラールはスペイン語で柱を意味しており、この名はローマ時代(A.D.40年)、当地で布教していた聖ヤコブの目の前の柱に聖母マリアが現れたという言い伝えに由来し、大聖堂はこの奇跡を記念して建立された。
バロックの至宝と称される大聖堂は史上初めて聖母マリアに捧げられた教会とのことで、ローマ教皇ヨハネ・パウロ二世により「スペイン系の人々の母」と讃えられた。
十月十二日は聖母ピラールの日。この日は朝早くからサラゴサアラゴン州内からだけでなくスペイン国内外から数十万人もの人々が参列し、聖母が安置された巨大な祭壇に花を手向けるそうだ。「スペイン系の人々の母」だからラテンアメリカからも多くの人がやって来るわけだ。
夜はライトアップされるが、残念ながらこれを見るのは叶わなかった。