ジラルド広場(西班牙と葡萄牙 其ノ四十四)


松田毅一天正遣欧使節』は少年使節の史実探求書であるとともに、著者が使節の旅の軌跡をたどった紀行文ともなっている。なかにエヴォラは「博物館都市」の異称があるほど愛すべきところ、「一幅の名画」と譬えたいばかりの街、と書かれている。
エヴォラ大聖堂、サン・フランシスコ教会、ローマ時代の神殿などがある「博物館都市」、それらの記念碑を見て廻り、ひとやすみしたくなると、小振りで美しいジラルド広場にたたずみ、オープンカフェで歓談する。
カフェのあとは広場から延びる石畳をたどってみよう。小路は四方八方に延び、そのうちのいくつかは緩やかな坂道となっていて、街全体が「一幅の名画」を感じさせる。
石畳の道にはしゃれた土産物店がならんでいて、ポルトガル名産のコルクを素材にしたバッグや帽子、傘、文房具などが目を惹く。