ノートルダム大聖堂(2015オランダ、ベルギーそしてパリ 其ノ五十五)

エッフェル塔凱旋門ノートルダム大聖堂、いずれもパリの象徴的存在だが、2011年のはじめてのパリ旅行では残念ながら大聖堂を見残した。そこで今回はここを最優先とした次第で、比類のないゴシック建築の隣にはセーヌ川が流れていて、ようやくパリが誇る景観を体験できた。

大聖堂は1163年に着工され、1240年に北側の塔が、その十年後に南塔が完成した。最終的な竣工は1345年だった。パリの歴史を見続けてきた大聖堂はまた歴史の荒波を潜り抜けてきた。フランス革命後は宗教を批判する市民により破壊活動と略奪が繰り返され、一時期は廃墟と化した。

大聖堂復興のきっかけとなったのはヴィクトル・ユーゴーノートルダム・ド・パリ』の刊行で、小説が社会を動かした稀有な事例となった。こうして復興運動は高まり、その結果1843年政府は大聖堂の大規模補修を決定した。

(ことし四月十五日に発生した大規模火災で尖塔などを焼失したのはショックだった。安全性に配慮しながら早期に再建されるよう祈っている。)

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