国立美術館のトンネルを抜けると雪国ではなくて広大な芝生の公園が広がり、その一角にヴァン・ゴッホ美術館のモダンな姿があった。
残念ながらゴッホを鑑賞する時間はなかったが、公園の向こう側、道路を隔ててなにやら気になる建物があり、急いで行ってみたところ「アムステルダム・コンセルトヘボウ」とあった。コンセルトヘボウはコンサートホールの意味だが、わたしのなかではアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団というオーケストラの名前の一部としてあった。
学生のころNHKFM放送でクラシック音楽を聴きながら本をよんでいるとよくこの楽団の名前を耳にしたものだった。なお一九八八年に創立百周年を迎えたコンセルトヘボウはベアトリクス女王よりロイヤルの称号を下賜され「ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団」に改称されたと今回の旅で知った。