「マッチ 魔法の着火具・モダンなラベル」

たばこは吸わない、塩分は控えめにと教えられてきたわたしだけれど、東京スカイツリーに近い、たばこと塩の博物館は好きだ。企画がよく、自宅から歩いて行けるうえに、六十五歳以上は入場料金五十円!年金生活者にはありがたさに涙がこぼれるほどだ。

さて今回の企画展は「マッチ 魔法の着火具・モダンなラベル」。

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着火、喫煙文化の変遷や国産マッチのあゆみ、製造工程が器具や写真、絵画などで紹介され、明治大正期の輸出用マッチラベルや昭和初期の広告用マッチラベルが展示されていた。

屋内で種火を保つための火入れや、火打ち石、火打ち金などを携行するときの火打ち袋を用いていた昔から、家でマッチを常用していたオンリー・イエスタデイの頃までの着火具やたばこ盆、数多くのマッチラベルやパッケージを観賞させていただいた。

下の家庭用マッチ箱など昭和三十年代までに生まれた方には懐かしいのではないかな。

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切手収集の趣味を郵趣というのにたいし、マッチラベルの趣味は燐趣というんですって。幕末の尊王攘夷派の志士で赤報隊の隊長だった相楽総三のお孫さんが燐趣家で、この方のコレクションもあった。

わたしの好みは花咲き、花散ったモダンな東京をシンボライズしたラベル群で、国華ダンスホール資生堂のラベルに刺激を受けて、博物館を出たあとスカイツリーを斜めに見て、駒形橋を渡りながら「東京ラプソディ」を歌いました。古いねえ。

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そうして浅草で珈琲を飲んだ午後の半日。