あけましておめでとうございます。
中国は宋の時代、趙季仁という人は、人とのまじわり、読書、自然の三つを人生のたのしみとしました。永井荷風は「葷斎漫筆」で「人生老後の清福」として読書とお茶と熱燗を挙げています。
ここからうかがうに人生のたのしみは三つがほどよいらしい。そこでわたしの三つをあれこれ考えてみたところ、旨い料理と酒を味わう、おもしろい本を読む、散歩とジョギングを含む旅(目的地に着くという点では共通ですよね)に落ち着きました。
こうして口腹、読書、旅をわが三楽とし、「人生老後の清福」と思い定めています。
旅については、昨年ウズベキスタンを訪れ、かつてのシルクロードを走ったのがよい思い出となりました。四楽だ五楽だと贅沢をいわず、ほどよくたのしみが続けられるよう願っています。
「飲みくひも色も浮世の人の慾程よくするが養生の道」(水野沢斎)。
本年もよろしくお願い申し上げます。
二0一九年一月一日