宮殿の町(2016晩秋のバルカン 其ノ三十七)


宮殿のなかに町がある、あるいは宮殿と町が一体化しているのがスプリトで、場所によっては宮殿の一部を商店にしているとおぼしいところや宮殿と民家の区分けがどうなっているのかよくわからない場所もあった。
宮殿は世界遺産に登録されていて、そうなると地元の意向だけで景観を変えたりはできないのが原則となるにもかかわらず、二00六年十一月スプリト市議会は宮殿内に店舗など二十軒以上の新しい建築物を立てることを許可する決議を行った。背景には、地元不動産業者のロビー活動があり、政略的なものに左右されているといった情報がある。(Wikipedia参照)
ことのよしあしはともかく宮殿と住民の生活の関係が濃いことをうかがわせる話ではある。
とはいってもディオクレティアヌス宮殿クロアチアアドリア海沿岸ではいちばん整った文化遺産、建築遺産であり、たいへん良好な保存状態を保っている。