ベオグラード(2016晩秋のバルカン 其ノ一)


(二0一六年)十一月十七日から二十六日にかけてクロアチアスロベニアボスニア・ヘルツェゴビナセルビアモンテネグロを周遊した。いずれもユーゴスラビア社会主義連邦共和国に属していたところで、いまはそれぞれ独立国家となっている。十日間で五か国の旅というのはなんだか得をした気分ですね。
羽田空港からフランクフルトで航空機を乗り継ぎセルビア共和国の首都ベオグラードへ。ホテルに到着したのが深夜で、翌朝さっそくベオグラード要塞に行きサヴァ川とドナウ川が合流する地点に立った。バルカン半島が「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれたのが実感されるポイントで、ここから二つの川の水はロシア、ウクライナ、トルコなどが囲む黒海へとそそぐ。
こうした地勢にある国々と日本とでは政治、外交の考え方以前の発想においてずいぶん異なるだろうとめずらしく旅のはじめにお堅いことを考えておりました。