アユタヤ歴史公園(2017夏タイ 其ノ三)

アユタヤ王朝はいまのタイの中部アユタヤを中心に展開したタイ族による王朝で、一三五一年にラーマーティボーディー一世が創設した。
アユタヤは流れの穏やかなチャオプラヤー川に沿っていて、貿易には格好の立地条件を有していた。じじつ、中国、日本、琉球、アラブ・ペルシア方面、西洋と活発に交易を行い、国富を蓄え、最盛期には現在のラオスカンボジアミャンマーの一部を領有するほどの勢力を誇った。
王朝が信仰していたのは上座部仏教で、貿易を通じて得た利益で数々の寺院(ワット)が建設されたが一七六七年ビルマミャンマー)の攻撃を受けて滅んだ。このとき建造物や石像が破壊されたために、現在アユタヤ歴史公園に残る寺院は廃寺となり、写真にあるように仏像も首が切られるなどの被害に遭った。王宮も台座を残すのみとなっている。