「ラ・マンチャの男」(西班牙と葡萄牙 其ノ二十三)


いまの日本で「ドン・キホーテ」と聞くと大型ディスカウントショップのことかと思う人が多いかもしれない。小説の名前にちなんで社名をつけた理由を同社は「ドン・キホーテは行動理想主義者であるが故に様々な悲喜劇を展開しますが、既成の常識や権威に屈しない彼の姿に、新たな流通業態を創造したいという当社の願いを重ねて命名しました」と述べている。名作はいろんなところに影響を及ぼす。
ドン・キホーテ」で買い物はしてもセルバンテスの本は手にしたことがない。若いときだったらラ・マンチャを訪れたのを機に読んでみようとなったかもしれないが、いまはこの長い物語を読むとなると他の本との兼ね合いや優先順位が先に立ち気力は萎えてしまう。年齢を感じますね。風車に突き進むにも、本を読むにも勇気と力は欠かせない。
せめて映画を観ようと何十年ぶりかで「ラ・マンチャの男」を再見した。