「それでも恋するバルセロナ」(西班牙と葡萄牙 其ノ九)

旅から帰りウディ・アレン監督「それでも恋するバルセロナ」を観た。バルセロナを舞台にした映画はいろいろあるような気がするけれど、どうもこの作品しか思いつかない。
アメリカからやって来たヴィッキーとクリスティーナは親友どうしだが恋愛とセックスに関する考え方はまったく違っていた。奔放なヴィッキーにたいしてクリスティーナはつつましやか、しかし夏のバルセロナのエロティックな空気はそんな二人に大きな刺激をもたらして、三角関係から四各関係の物語へと発展する。
旅行客を主人公とする設定だから一面でバルセロナ観光の映画ともなっていて、サグラダ・ファミリアサン・パウ病院、ガウディとそのパトロンだったグエルとの記念碑とも言えるグエル公園カタルーニャ広場と港を結ぶランブラス通りなどが美しい。地元カタルーニャ地方も協力して製作費の一割を負担したところ英語の作品だったため市民から猛反発を受けたそうだ。