サグラダ・ファミリア(西班牙と葡萄牙 其ノ三)


バルセロナに着いてさいしょにサグラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会)を訪れた。スペインの観光といえばこことアルハンブラ宮殿くらいしか思い浮かばないわたしにはなんだか途中の山道を踏みしめることなく一挙に山の頂上に登ってしまった感じだった。
民間のカトリック団体サン・ホセ教会が計画したこの教会の着工は一八八二年三月十九日で、そのときの建築家はフランシスコ・ビリャールだったが、意見の対立から翌年辞任し、その跡を継いだのがアントニオ・ガウディで、以降ガウディは設計を練り直し、一九二六年七十三歳で亡くなるまでここの設計と建築に尽力し、事業は後代に受け継がれた。その一人外尾悦郎氏はいま彫刻の責任者を務めている。
喜捨を受けながら続く建築工事であるが公式報道によればガウディ没後百周年にあたる二0二六年には完成するとのことだ。