マラケシュのにぎわい(モロッコの旅 其ノ四十七)


マラケシュベルベル語で「神の国」を意味する。人口はおよそ90万人で、カサブランカ、ラバト、フェズにつぐモロッコ第四の都市だ。
ジャマ・エル・フナ広場では各地からやって来た芸人がパフォーマンスを繰り広げ、夜は広場いっぱいに屋台が建ち並ぶ。人口は第四位かもしれないが、にぎわいと華やかさとバラエティに富む点ではトップの都市と映る。
この街はフランスのマルセーユと姉妹都市の関係にある。フランスの港町を舞台とする映画ではかつての「霧の波止場」や「商船テナシチー」から先年の「ル・アーブルの靴みがき」までル・アーブルがおなじみだが、ここは哀感を湛えた港町の印象があり、対照的なのが南国の陽光そそぐ明るい港のマルセーユだ。マラケシュ姉妹都市としてはマルセーユがふさわしいようだ。