ゼッリージュ(モロッコの旅 其ノ十九)


モザイクは「ガラス、タイル、大理石、木などの小片を組み合わせ、はめこんで模様や絵画を表したもの」(新明解国語辞典)とあるようにさまざまな素材が用いられる。ほかに貝殻を使ったモザイクもある。建築物の床や壁面、あるいは工芸品の装飾のために施されるが、宗教美術としてのモザイクはキリスト教の大聖堂を、イスラム教のモスクを飾っている。
写真はマンスール門の建物を飾るモザイクタイル。イスラム美術では複雑な幾何学模様であるアラベスクを構成するためにモザイク技法が用いられる。イスラム教は偶像崇拝(イコン)を認めていないからアラベスクが信仰の象徴となる。モロッコのタイル技術の発達にはこうした背景や要因がある。
ロッコのタイルを買って帰りたいなと思わないこともなかったが陋屋には似合わないし、重量オーバーも危惧されたので断念しました。