メクネスにて(モロッコの旅 其ノ十七)

カサブランカからラバトへ、そこからフェズへ行くとちゅうメクネスへ寄った。ラバトから東に130キロ、フェズから西に60キロのところに位置する古都で、世界遺産に登録されている。ただし滞在は一時間足らずで、まさしく中国語で言う「走馬看花」状態だった。モロッコやトルコはたとえばイタリアと較べると都市と都市とのあいだの距離が長いからやむをえない。
写真はこの街のランドマークとなっているマンスール門。カラフルなモザイクタイルとあいまって荘厳にして華麗、アフリカでもっとも美しい門と言われている。
門が完成したのは一七三二年。設計と建造にあたったマンスールキリスト教からイスラム教に改宗していて、そのためこの門は「マンスール・エルアルージュ門」とも言われる。「改宗者の勝利の門」との意味になるそうだ。