モロッコのハエ(モロッコの旅 其ノ三)

ネットにあるモロッコ旅行の記事を読んでいると「morocco desu」というブログに、ハエとか気にする人は、ここへは本気で来ないほうがいいとあった。モロッコではよくハエを見た。といってもせいぜい数匹なので大群などと誤解なさいませんように。マラケシュで泊まったデラックスホテルでも一匹のハエがテーブルの周りを飛んでいた。
第二次世界大戦後まもない一九四七年、ニューヨークからモロッコへやって来た、ある夫婦の愛を求めてのサハラ放浪記「シェリタリング・スカイ」(ベルナルド・ベルトルッチ監督)ではおびただしい数のハエが撮られていて(写真)、「すごいなあこのハエは」「モロッコ名物なのよ」といったやりとりや現地の人が夫婦にハエは「おれたちは黒い雪と呼んでいる」と説明するシーンがある。
ロッコのハエはいまでも「名物」なのだろうか。「カサブランカ」にもブルー・パロットという酒場を経営するフェラーリシドニー・グリーンストリート)がハエたたきでハエをたたくシーンがある。