「旅情」(伊太利亜旅行 其ノ四十七)


イタリアから帰国し「旅情」を検索してBlu-ray版が発売されているのを知った。カスタマーレビューによると画質も良いとのことでさっそく購入した。映像は期待に違わず、つい先日見た街の光景が1955年の映画にそのまま映し出されていた。
若い世代ではヴェネツィアと聞いてマーラー交響曲とともにヴィスコンティの作品を思う人が多いかもしれないけれど、わたしはまずは「旅情」だ。恋愛映画としても最高峰のひとつだろう。
美しく、情感豊かに撮られたヴェネツィアの街については監督のデビッド・リーンとともにカメラマンのジャック・ヒルデヤードの功績を多としなければならない。
『Me キャサリン・ヘプバーン自伝 』によると、この映画で彼女が運河に落ちるシーンを撮ったところは観光名所になっていて、しっかり予習してチェックしておけば行けたかもしれないのに、残念。