ブックカヴァー(伊太利亜旅行 其ノ二十一)


フィレンツェは皮革製品が名産だからブックカヴァーを狙っていた。うまい具合に旅行社が提携している皮革用品専門の土産物店が大聖堂のすぐ近くにあり立ち寄った。期待通りでお土産を兼ねて数枚購入した。イタリアに文庫本サイズの本はないだろうから日本向けに作られているのだろう。
文庫本は大好きだし旅にはもってこいだ。ホテルでいくつかの紋章があしらわれたブックカヴァーをさっそく取り出して数冊の文庫本のなかから深町眞理子『翻訳者の仕事部屋』(ちくま文庫)を包ませていただいた。長きにわたり海外ミステリーをお世話いただいている素晴らしい翻訳者に感謝を込めて。
深町さんの本は2001年12月刊だからこれまで幾篇かは拾い読みはしているものの通読するのは今度がはじめてだ。収納スペースと年金生活で書籍購入は慎重にしなければいけないにもかかわらず文庫本は増え続けている。文庫大好き人間はブックカヴァー大好きでもある。