2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「仁義なき戦い」雑記帖(其ノ四)~ほんのはなし

わたしがこれまでに読んだ映画の本のワン・オブ・ベストに『われわれはなぜ映画館にいるのか』がある。一九七五年に晶文社から刊行され、のち再編改題され『映画を夢見て』(筑摩書房)、さらに改編されて『新編われわれはなぜ映画館にいるのか』が二0一三…

与える信者、受ける教団

七月八日、安倍晋三元首相を暗殺した男の母親は、入信した宗教団体に一億円の寄付をしていたと報じられている。そのため家庭は大混乱に陥り、親戚が交渉して半分は取り返したと聞くけれど、どちらにしても常軌を逸している点で変わりはない。 宗教団体と寄付…

「仁義なき戦い」雑記帖(其ノ三)~日下部五朗『シネマの極道』をめぐって

二0一三年「仁義なき戦い」四十周年に合わせるように日下部五朗『シネマの極道 映画プロデューサー一代』(新潮社)が刊行された。全五部作の企画製作は第一部のみ俊藤浩滋(藤純子、現、富司純子の父君)、日下部五朗の連名で、あとは日下部五朗プロデュー…

「モガディシュ 脱出までの14日間」

実話をもとにした作品です。朝鮮半島でどれほど広く知られている話なのかはわかりませんが、こんな出来事があったなんて、わたしには驚きの現代史秘話でした。 一九九0年ソウルオリンピックを成功させた韓国は余勢を駆って国連参加を目途にアフリカ諸国との…

あじさい、ひまわり、ライラック

六時に起床しラジオのニュース、天気予報を聞き、洗顔、歯磨き、そうしてストレッチ、筋トレ、ジョギング、シャワーのあと食事をしながらNHKBS1の国際ニュースを見るのが朝の日課だが、ロシアによる侵攻で、ウクライナの惨状が気の毒なうえにプーチンやラブ…

「ベイビー・ブローカー」

「ベイビー・ブローカー」を観たあと、スタバでコーヒーを飲みながらソウルやプサンの街角を思ったり、「万引き家族」と本作を併せて是枝裕和監督の家族についての問題意識を考えたりしていました。 ひと段落したところで映画のあとのお酒とおつまみを想い、…