2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「クーリエ:最高機密の運び屋」

モスクワの高官でMI6に内通協力するオレグ・ペンコフスキー(メラーブ・ニニッゼ)がもたらす最高機密をロンドンへ持ち帰らなければならない。担当するのは諜報活動の経験のない、グレヴィル・ウィン(ベネディクト・カンバーバッチ)というフツーの市民、セ…

知らなくてよい、いきあたりばったりの話

文章を書くとき敬称をどうするかはけっこう悩ましい問題で、歴史的人物なら敬称は不要としても、この数年のあいだに故人となった方はどうすればよいか。昔から芸人とスポーツ選手は敬称なしが慣行とされているが、志ん朝師といったりもする。スポーツ選手が…

「師匠はつらいよ」讃

九月十三日第六期叡王戦五番勝負の第五局で藤井聡太二冠が豊島将之叡王を破り、対戦成績三勝二敗でタイトルを奪取した。これにより藤井新叡王は王位・棋聖と合わせ三冠となった。 将棋は駒の動かし方しか知らないわたしだが、弟子の活躍から師匠を知り、いま…

新コロ漫筆〜「御役人は隙になくては不叶事也」

九月三日、菅首相が自民党総裁選の不出馬と首相退任を表明した。これをうけて小泉進次郎環境大臣が、感謝のほかなくこれほど仕事をした内閣もないと涙を流しておっしゃっていた。感謝は個人的なものだからともかく、これほど仕事をしたというのには首をかし…

「孤狼の血 LEVEL2」

前作「孤狼の血」は広島県の架空都市である呉原市でやくざの抗争を収束し、秩序を回復しようとして裏社会に深く食い込んだ刑事の物語でした。 刑事は対立する二つの暴力集団の調停を図ろうとしますが、警察内部の陰謀もあって上手くゆかず、組同士の攻防に巻…

新コロ漫筆~「地獄を作るな」

「天堂を願はんより地獄を作るな」 太田南畝『半日閑話』に引かれてあったある方の家訓で、天堂は天上界、極楽浄土を意味している。 菅首相は東京オリンピック・パラリンピックを開催して成功させ、衆議院議員選挙の勝利と自身の自民党総裁再選を果たし、首…